yak shaving life

遠回りこそが最短の道

世界史を変えた植物 を読んだ

なぜ読もうと思ったか

家族に勧められて。

どのような本か

Amazonの紹介文が面白いのでそのまま引用します。

私たちが知っている歴史の裏側で、植物が暗躍していたら……

古代の文明が植物によって生みだされたとしたら、どうだろう。 近代社会を生みだした産業革命の原動力となったものが、ある植物であったとしたらどうだろう。 世界一の大国であるアメリカの隆盛の陰に、ある植物があったとしたらどうだろう。 アメリカの南北戦争やイギリスと清とのアヘン戦争の陰に、植物の陰があったとしたらどうだろう。 人類の歴史は、植物の歴史でもある。 本書では、そんな植物から見た世界の歴史をのぞき見てみたいと思う。 (「はじめに」より)

書評というか感想

すごい面白かった。

一章につき一つの植物という章立てになっていて、歴史上重要な出来事と植物の関係性について解説がある。植物についての豆知識的な面白さもあるし、植物や農業が人類の発展においていかに重要なファクターなのかが丁寧に説明されていて勉強になる。

人間が植物を育てているのか、はたまた我々は植物に育てさせられているのか…?という若干オカルトめいた語り口もコミカルで面白い。

植物/農業が富を生み、国を作ったという視点は今までなかったけど言われてみれば確かにという感じ。肥沃な土地より痩せた土地で農業が発展するとか、農業と奴隷と戦争の関係、唐辛子と胡椒はなぜ両方ペッパーというのか、なぜヨーロッパで紅茶が流行ったのか、コーヒーを広めたのはイスラム教徒、ドイツ料理にジャガイモが多い理由、トウモロコシは宇宙から来た(?)等々、とにかく興味深い話題のオンパレードだった。

読みやすく、面白く、勉強にもなる非常にオススメな本です。

著者の稲垣栄洋氏は農学部の教授らしい。この人の他の書籍も読んでみたい。